アメリカ移住により離れ離れになったノラとヘソン。互いに想いながらもすれ違う2人を12歳、24歳、36歳の三つの時代を描いた切ないラブストーリー。物語の肝は韓国の言葉「イニョン(縁)」。2人が出会い、一緒になるのは前世にイニョンがあったからという考え。
恋愛モノにありがちな運命に翻弄される2人の悲劇！という訳ではなく、登場人物(特にノラ)自らが人生をしっかり選び取っているのが新鮮だった。そういった分別もあり、一歩引いた上での大人のラブストーリーだなと思った。ユ・テオ演じるヘソンのノラを見つめるまなざしがとても良かった。
恋愛だけでなく、何者かになるため見知らぬ外の世界へ移り住む人々の覚悟も感じた。人生の半分以上を過ごしながらも、寝言は韓国語になってしまうというエピソードが印象的だった。
ストーリー展開はとにかく無駄がなく簡潔。ニューヨークの街並みも洗練されていて美しい。
