ありがちな「妄想キラキラ青春映画」よりも断トツ好き。
本当に単純な作品だと『前世』を一瞬で無駄にしてくっつく展開もあると思うのだが、本作はもっと思慮深い。だからこそ、もどかしさと尊さを一気に味わうこととなる。
なんと言っても本作はカメラワークが素晴らしい。特にBARでの3人の会話シーンは圧巻だ。意図的にアーサーを省くなんとも嫌なショット(特に一発目はあえて右側に寄せて撮ることで、見えないものを見せようとしているのがずるい)を決めたと思ったら、ヘソンのアップで畳み掛けてくる。
年齢によっても見方が変わるであろう、味わい深い作品であった。