アガサ

パスト ライブス/再会のアガサのネタバレレビュー・内容・結末

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

映像もセリフもキャラクターもキラキラと寂しくて良かった。
“君が君だから好きなんだ。そして君は僕のもとを去る人。”というヘソンの台詞が印象的。
アーサーとノラは対面する視点のシーンがあるが、ヘソンとナヨンは横に並んでる視点が多い気がしたのもまた混じり合う事がないイニョンを感じた。

2人の大きな分かれ道を示す路地。幼いナヨンは階段を登って、ヘソンはもう一つの道を行き2人は離れるんだけど、
ラストでノラが登る階段は、アーサーが待つ自宅への道。
ヘソンは反対の道を行くという描写が本当に今世はそういう運命なんだとわかるシーンで涙が溢れた。

“あの時の私はあなたの元へ置いてきた。けどいなくなった訳じゃない。”という台詞にもグッときた。人は変わっていくものだけど、誰のせいでもないし、ずっと愛でることだって出来るはず。
愛することと、一緒にいる選択をすることは必ずしもイコールではないと感じる事ができた作品。

2人の間に自分には絶対入り込めない領域があることを寂しく思い、運命の人と結ばれる事は無い寂しさで泣く妻を抱きしめるアーサーの愛の深さに涙が出る。
けどナヨンがノラとして移民先で生きるためにした努力や苦労、仕事への情熱もまたアーサーにしか知り得ない部分。
アガサ

アガサ