このレビューはネタバレを含みます
あり得たかもしれない未来に思いを馳せることもあるがやはり自分の選択や人生を肯定できれば良いし過去も未来も変化があろうとそれはそれとしてドンと受け入れられる、というのをノラの姿から学ぶ。テーマは普遍的で珍しくない映画だけど「因縁」をキーワードにこれはそのどれとも違う良さがあって良かった。最初の12歳パートで一緒に下校した別れ道、かたや色鮮やかな上へ登る階段、かたや色の少ない平坦で緩やかな階段をそれぞれ進んでいく、その道は決してこの先交わることがない、という画のなんと映画的なことよ・・・。。というようなストレートに良いシーンがたくさんある。ニューヨークに「来てしまった」ヘソンを土砂降りの雨が迎えるというのとか、笑ってしまう。24年後の再会からがこの映画の真骨頂というか面白さが詰まっている。24年前の初恋が忘れられずニューヨークまで会いに来ちゃうのはヤバいが、最後のバーでの会話(すべて良いセリフだった)によってやっとヘソンも過去は過去でノラはノラでナヨンではないのだと折り合いがついたようで良かった。そして最初と対を成して最後は一緒に階段上がって行くんですね・・なんて美しい終わり方なんだ