ねまる

ブラックベリーのねまるのレビュー・感想・評価

ブラックベリー(2023年製作の映画)
4.0
15年くらい前の洋画や海外ドラマを見ていると出てくる携帯"Blackberry"黒くて、丸っこくて、キーボードが付いて、電話とメールが出来る機械。
まだiPhoneが世に出る前、対人関係は苦手なメカニックオタクと、大手から来た口は達者で行動力のあるパワハラおじさんが売り出した"Blackberry"の興亡の物語。

半分遊んでいるように働いている、定期的に開催されるMovie Nightが彼らの楽しみ、そんな会社RIM。私の職場もあんな風だったらと思うけど、給料は未払い、取引先にちょろまかされ、銀行からの借金に喘いでいる。技術は確かなその会社にやってきたのは、バリバリのビジネスマン。会社の風土をめちゃくちゃにし、雰囲気を悪くするが、時には自分の家を抵当に入れることまで厭わず、経営をみるみる改善させていく。

こんなにビジネスの話でありながら、キャストの間で、コメディに仕上げているのは面白くて、「サクセッション」のようなテンポやカメラワークを感じさせる。
最初から最後までずっと面白いし、それは失敗するよなという状況が続くので、これをコメディに出来ちゃうカナダはすごい。
ガラケーの興亡なんて、絶対日本で映画にしないもん。

「俺はウォータールーから来た!そこはヴァンパイアがいっぱいいるんだぞ!!」
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