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ミツバチと私のQIのレビュー・感想・評価

ミツバチと私(2023年製作の映画)
3.4
“ルチアになりたい”

原題は『20,000 SPECIES OF BEES』

東京国際映画祭では原題のまま『20000種のハチ(仮題)』として上映されました

そして本作で一番話題になったのが、主役のアイトールを演じたソフィア・オテロがベルリン国際映画祭で主演俳優賞を史上最年少若干9歳で受賞したこと

そんな話題と『ミツバチのささやき』に寄せた(ように思えるw)タイトルに惹かれて鑑賞しましたが…

ん~~、映画としてはどうなんだろう🤔

ジェンダーに悩むアイトールの自分探しと周りの大人たちの対応が2時間超にわたって描かれるのですが、映画的だったのはラスト30分位

テーマはとてもシンプルで、監督が伝えたいこともよく分かるのですが、思わせぶりなメタ的セリフとシーンが多すぎてなんか心に直接響いてこないと感じてしまったのが残念

…で、エスティバリス・ウレソラ・ソラグレン(長いw)監督の経歴を見てみると

やっぱりって感じ😅

映画関係の学校を卒業、映画ビジネスの分野で修士号まで取得していますが、これまで製作してきたのは短編ドキュメンタリーばかりで長編映画は初めてとのこと

脚本も自ら担当していますが、どこか左脳を駆使して作った映画なんじゃないかと感じてしまい…

所々に見られる『ミツバチのささやき』オマージュも後付感が😥

と、ネガティブなことばかり書いてしまいましたがヨカッタところも

舞台となったバスク地方の自然の美しさ

そしてもちろん主演のソフィア・オテロの魅力

とても本作がデビュー作とは思えないその自然な演技と多彩な表情が魅力的

最後に見せるその笑顔は右脳をシッカリと刺激してくれました😊

p.s.
ベルリン国際映画祭では女優賞、男優賞の区別をなくし俳優賞に統一したとのこと

本作のテーマも含め、ソフィアの受賞がそのことに対するシンボリックなものと捉えられなければいいのですが…
(そうかもしれないけど😓)
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