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A House Made of Splinters(英題)
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『A House Made of Splinters(英題)』に投稿された感想・評価

どど丼

どど丼の感想・評価

4.2
【2023年アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞ノミネート】

ウクライナ東部の子供向け緊急保護施設に密着したドキュメンタリー。実保護者のアルコール中毒や暴力によって家庭を逃れることを余儀なくされた子供たちの姿を収めています。撮影時期はおそらくウクライナ侵攻より前、2014年の内戦による分断が家庭崩壊の念頭にあるよう。

苦しい。親たちの殆どが酒に浸ってしまう中、完全に隔離された子供たちの方が冷静で、家族や自身・兄弟姉妹の行末を慮っている。子供の状況も、実親に期待/諦観する子供、養子に迎えられる/迎えられない……など様々。バックグラウンドは違えど、子供たちの置かれた状況は日本のネグレクト問題とほとんど同じだ。

一番印象的なのは非行に走る少年コーリャで、シェルターのスタッフからも目を付けられる問題児的な扱いなのだが、幼いながらに腕には自傷跡が。彼に対して(彼だけではないと思うが)適切な精神ケアを講じられる大人や環境が無いのが居た堪れなかった。

この手のドキュメンタリーあるあるだけど、子供たちを映し出して世界に発信するのってどうなんだろうか……。特に、少年が隠れてタバコを吸うのは撮る前に止めるべきではと思ったり(喫煙可能年齢超えてるのかもだけど)。誰に許諾を得ているのかよく分からないが、「チェチェンへようこそ」のように顔をぼかした方が本人達のプライバシーが守られるのでは無いか。
アカデミー賞ノミネート作品で邦題「“かけら”たちの家 ウクライナ 子どもシェルターの9か月」短縮版を観た。

戦争が家庭を壊し最も弱い存在が傷付く姿に胸が締め付けられる。

アルコール依存、暴力、貧困が受け継がれる悪循環。
子どもたちとカメラの距離が近過ぎて心配になった。

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