柊

妖怪の孫の柊のレビュー・感想・評価

妖怪の孫(2023年製作の映画)
3.9
前作「パンケーキを〜」よりも客層に若い人がちらほらで少し嬉しい。そして日本の危機が前作よりも明確で何に問題があるのかが割とストレートに表現されていて観てよかったかな。シネコンで午前中一回なのが残念だけど…やってないよりマシ。
これは観た人が何を得るかによって随分と変わると思うけど、そもそも憲法というものが誰を監視するものであるのか?という基本中の基本を観た人は理解して欲しい。小林節さんがおっしゃっていたように、国会議員ですらこの事を正しく理解していない輩が多くてと嘆いていたが、ほんとに日本の政治家のレベルがお粗末すぎて…三原じゅん子に恥を知れと言われる前にのし付けて返したいわ。

妖怪の目指す世界が本当に明治憲法の世界なのか?と耳を疑うシーンがあるけれど…きっとそうなんでしょう。財も権力もない下級武士が当初の志をどっかへやってしまい、にわか成金,にわか権力掌握の虜になって招いた明治政府の軍国主義。志のあった先進的な人材は明治維新という革命の下に役割を終え、嵐が過ぎるのをじっと待っていた残り物が維新後の日本の方向性を間違えた。と私は思っている。大志はどこかへ,いつの間にか私利私欲の塊に落ちた明治政府の権力者達。誰とは名指しを避けたいが、あいつもこいつも…金の亡者に成り下がっていった。
金と権力に任せてやりたい放題。そんな一度吸った甘い汁が忘れられない妖怪どもに再びこの国を戦争の道へ戻しては決してあってはならないと思う。
戦争のできる国に未来は無い。戦争をせず国の争いをおさめ、地球の中で共に生きるために何ができるのか?それが成熟した人類の取るべき道だと思う。

とにかく安倍を含めて、今の首脳人の出来の悪さよ。でもそれを選ぶ有権者の更なる出来の悪さか。選挙は競馬じゃ無い。勝ち馬に乗ってもそのおこぼれを受ける事は決して無い。今のままなら。政治の素人にこの国の未来を託すのはもうやめよう!議員に特権を与えるのももうやめよう。

仕方がないとは言いたくないから、我々が一人ひとり成熟した人間にならなくちゃいけないんだな。

最後に繰り返すけど,憲法は国民が守るものじゃないからね。権力者が守らねばならぬものだから。これが一番大事。
現憲法をみっともないと言った自民党。これものしつけてお返し申す。
柊