下着広告モデルのオーディションに参加した女性たちが、特別審査と称した肉体関係を強制されてしまう。タレント業界の裏側をテーマに取っている、日活ロマンポルノ。グラフィス製作。ロマンX「ザ・本番」シリーズ第3弾。

アダルトビデオに肉薄するべく、末期ロマンポルノが展開していた、ロマンXシリーズの一遍。複数名のAV女優が素人役で出演する「企画もの」を先取りしたような内容であり、モキュメンタリー演出が押し出されている。

アドリブ過多のオーディションと、参加女性の濡れ場を交互に見せていく構成。素人からダイヤの原石を発掘しようとする、当時のオーディションの流行を風刺的に含ませているようにも感じられる（深読みし過ぎかも知れないが）。

女優の濡れ場では、苦悶の表情と眉間のシワを捉えた、顔面の接写がエクセレント。乳首にヒモを結んで引っ張り上げるプレイもまた絶品であり、女体の痙攣に合わせて、映像からフェロモンが漂ってくる。

退屈な映画。映画…？というよりほぼAV。
最初のサイケデリックみを感じるオープニングが本作のピークで、あとはランジェリーのモデルクイーンを決めるバラエティちっくな内容と、あと覗きとセックス。物語性はほぼ皆無。
特にお気に入りの構図もなく、覗きのアングルも着替えの場面を下から見るだけなのでいくら女の子が違ったり覗く審査の反応があっても飽きが来る。それに対応すべく対馬編集みたいなこともしてたけど演出の面白みに欠ける。

また個別になると一部ではドキュメンタリーちっくだが、セックスに関しては、モザイクの比率が多いだけで、ポルノ映画というよりは実質AVみたいなもん。リアリティは少しある。てかやってる。
内容が内容なだけにとてもエロいけど、不満もある。
折角モデルクイーンを決める物語で、最終的にえらばれるのは一人だけなのでどうせならもっと大胆に輪姦とか見やってほしかったね。なかったのが残念だった。
でもぶっかけで精液で汚れたモデルクイーンとランジェリーのCMで映る綺麗モデルクイーンの対比だけはよかった。

おそらく個人的にのれなかったのは、特に好みのタイプの女の子画いなかったのもあると思う。それ差し引いても面白くはない。

今週の日活、3本中2本がキネコ。しかもストーリーがない駄作。ロマンポルノも質が悪くては終焉近し。