すごい映画だった。衝撃。
再現VTRを一切使わず、全て実際の映像だからこそ伝わる、あの緊迫感、絶望感、焦りや安堵や喜び…。ドキュメンタリー映画じゃないとこれは描けない。誤魔化せないリアルを体感することができた。
この映画をつくってくれなかったら、一生知ることができないような映像ばかりだったので、命をかけて撮影に挑んだ撮影クルーの方々には本当に感謝したい。
構成は、2つの家族の脱北の様子の間に、脱北し今は平和に暮らしている人たちや、専門家のインタビューが入り、北朝鮮の歴史や生活を紹介する構成になっている。これがすごくうまい。見応えがありすぎた。あっという間の2時間だった。
この映画で改めて洗脳の恐ろしさや、情報を得る手段を奪うことで、知らぬ間に自分の中で疑問や選択肢が生まれない環境にされることの怖さを感じた。この異常さは外に出ないとわからないのだ。現実に同じ時代にこんな国があることが不思議でならない。
でももしかしたら日本も、第二次世界大戦で勝利したら、このような国になっていたかもしれない。国のトップに立つ人次第で国は簡単におかしくなるからこそ、政治の大切さを身に染みた。
本当に見て良かったと心から思ったし、多くの人に見てほしい。
映画を見終わって映画館を出てスマホを開くと、北朝鮮からミサイルが飛ばされたニュースが飛び込んできた。
見た後だったからこそ、このミサイルの怖さが一層増した。
