わたぼう

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間のわたぼうのレビュー・感想・評価

4.5
毎カットが悲痛…。ただ観るだけの無力感。。でも世界の多くの人が観るべき…。と言うだけでいいのか…。でも観るべき…(ループ)

ウクライナ戦争ものというジャンル映画ができてしまって、もう数本見ているが、今作が一番被害を受けている市民のそばにいたカメラで、そのリアルな苦しみは目を背けたくなるものばかりだった。

命がけでこれを撮影し、世界に届けたムスチスラフ・チェルノフ監督。映画の中でも、撮影素材をAP通信社に送るために、携帯の電波が入るところに移動するが、そこはロシア軍からも狙われる危険な地帯。ロシアからの電波なのか、ウクライナの電波なのか、それともジョージアあたりの電波なのかはわからないが、電波の入る地帯をあえて残して、囮にしたりといったこともしているのかもしれない。

プーチンはウクライナの電波塔を壊して、世界への発信を遮断しようとしているため、この惨状を世界が知ることは、ジャーナリズムであると同時に、ウクライナに有利に働く戦術でもある。

それを私たちが観ること、拡散することは、ほんのほんのちょっとだけど、、ウクライナのためになることかもしれない。

興行収入の一部をウクライナ支援のための寄付に、とかでもいいのだけど、配給会社にはそんな余裕ないのかな。(言わないだけでしてるのかもだけど)

まあTOHOシネマズが、稼ぎ時のGWに劇場を割いて上映するだけでも、TOHOシネマズにしてはやるじゃん、とちょっと好感度上がった。
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