炎加世子出演作を観るのはこれで3本目。今かなり気になっているファッションブランド・KOWGAの服が似合いそうな昭和の女優No. 1。

完全に拾い物、こんな傑作が隠れているから名画座通いはやめられない。藤巻潤の代表作と言っても過言では無いし黒沢いや岡本喜八が撮ったて言われてもなんら不思議ではないエンタメ大作、同じ池広監督の勝新主演「ど根性一代」も大変良かった。島流しの囚人70人を引き連れて江戸から佐渡へ護送するもバガボンドの関ヶ原の合戦に敗れた西軍の兵士たちが次々と小次郎に殺される場面を思い出すくらい戦に次ぐ戦。こちらにも「ど根性〜」と同じく目玉松というヤクザの親分役で杉田康が！老中の裏切りによって更に縦横無尽に切りまくる伝十郎のラスト殺陣は手に汗握る！伝十郎とお勝2人だけが切り刻まれても立ち上がり、砂丘に佇み「バカやろーって」と叫ぶのであった。

• #mingo2022

傑作。島流しの囚人70人を江戸から佐渡へと護送する一種のロードムービーなのだが、序盤からものスゴいテンポで話が展開するし、次から次へとアクションが押し寄せ、敵と味方の境界も無いままにものスゴい勢いで人が死んでいく、80分超短距離型の壮絶な作劇にビビる。「二秒に三人！十秒に十七人！俺は斬る！」というあまりにもな宣伝文句にも偽りなしか。何人死んだんだ？非情なラストに至るまで命の軽さを執拗に描き込むシンカネ脚本恐ろしい。何の迷いもなく人を斬りまくる藤巻潤のダイナミックな殺陣も、ほぼ全編ロケーションの牧浦地志カメラも気合い入ってる。こういうのが日の目を浴びないプログラムピクチャーとして埋もれてるんだかんなー。