記憶喪失の凄腕の傭兵マイルズは、アフガニスタンの奥地に墜落したソ連最新鋭機ミグの回収という任務が持ち込まれる。兵器専門家のロッシを相棒にマイルズはアフガンへ潜り込むが…というストーリー。
イタリア産のコマンドアクションに秘境探検アドベンチャー風味を取り入れ、更に…という作品です。
国境を越えた所で二人はソ連軍に捕まるが、なぜかソ連特殊部隊スペツナズに奪取される。特殊部隊の隊長はかつてマイルズと何かを奪い合ったらしいと分かった所で二人は脱走。特殊部隊を向こうに回しながら、マイルズは断片的に思い出す記憶の片隅にある地下洞窟に辿り着くが、という内容です。
イタリア産のコマンド・アクションですが、基本的なストーリー展開は記憶を失った凄腕傭兵が秘密任務を与えられて相棒と共にアフガンへ向かい、敵対する軍や特殊部隊とドンパチ繰り広げるというコマンド・アクションとしては定番の展開ですね。
兵器専門家のロッシ博士と共にマイルズはアフガンに潜入しますが、序盤から国境警備隊に追いかけられて連絡員の夫婦の車に乗ってカーチェイス繰り広げながら銃撃戦繰り広げたり、バイクでソ連軍や攻撃ヘリの銃撃やミサイルによる爆撃かわしながら逃走繰り広げたりとアクションを盛り込んでくれるので退屈せずに見れます。その後もソ連軍に捕まったと思ったら主人公と因縁のあるスペツナズが襲撃しかけて来たり、そのスペツナズから脱走したり、スペツナズと敵対する現地部族が戦闘繰り広げたりと銃撃戦や火薬使った爆発も結構頻繁に入ります。流石に大作映画とかと比べると爆発シーンも銃撃戦もショボさは否めませんが、この年代のB級アクションとしてはまあまあいい感じなんじゃないでしょうか。
主人公マイルズは寡黙なタフガイという感じで如何にもコマンド映画の主人公という感じです。記憶喪失で時折、過去の記憶と思わしき映像がフラッシュバックします。相棒となる兵器専門家で自分では専門はロックだという音楽好きの博士ロッシがイイキャラしてました。マイルズと共に危機また危機に見舞われるけど、常に飄々としてて減らず口ペチャクチャ喋る所もイイ味出してて面白かったですね。旅をする中でマイルズと相棒になっていくバディ物としての楽しさもあったと思います。
敵対するスペツナズの隊長も小者っぽさもありつつ、捕虜を楽しげに冷酷に射殺したり、敵対する部族のリーダーの目の前で仲間を射殺していったりと悪役ぶりを見せてました。バズーカ撃ちまくる髭ハゲの部下は右腕的な立ち位置かと思ったら、終盤に他の兵士とモブキャラみたいにアッサリ倒されたのは拍子抜け。目立ってたから倒される時も見せ場作って欲しかったな。それともモブだったのか？
終盤まではコマンド・アクションとして進んでいくんですが、終盤では壁だと思ってた場所を抜けるとオアシスみたいな場所が現れたり、地下洞窟を抜けると「神と話せる」というテレパシーが使える女が現れて主人公が記憶を取り戻し、更に異星人と接触して知能を持った地球に墜落した人工衛星ユリシーズが登場したりと普通のコマンド・アクションだと思ってたらいきなりSF色強まる展開に面食らいますが、このごった煮というか面白そうな要素ぶっこむ感じがイタリア映画らしさを感じさせてもくれてなんか懐かしくなりました。この当時はSFもの流行ってたのかな？
最後、あの崩落する洞窟の中であれに気付いたロッシは目ざといというかちゃっかりしてるというか…連絡員の夫婦は途中で死ぬかと思ったけど最後まで出てくるとは思わなかったな。この夫婦もイイキャラでした。
B級コマンド・アクションとしてはそれなりに銃撃戦も爆発シーンもあるので(ショボいけど)楽しめるんじゃないでしょうか。ただ、終盤の急展開は好み分かれそうですが。

イタリア産のB級ミリタリー映画。
墜落したミグを回収するべく雇われた主人公は凄腕の傭兵。教授と一緒にアフガニスタンに乗り込むも、ソ連軍との争奪戦に。
記憶喪失だった主人公が断片的に覚えている山間部の村にくると、神秘的なヒロインが突然現れる。彼女は無機物との交信に成功しており、宇宙兵器ユリシーズ2000を意のままに操るのだった。
あまりにチープでテレビ映画っぽいのにそうじゃないのが驚き。
音楽が良くなさすぎて、ストーリーの良くなさを隠してくれている気がしないでもない。
忘れていることをサブリミナル的に挿入するカットバックが、「イージーライダー」の場面転換みたいで、それだけがかっこよかった。
面白くない。