微少女

夜明けのすべての微少女のレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.8
【起伏のない日常を記録する尊さ】
主演のおふたりの好演、
そこにいていいよという人間讃歌、
素敵な映画でした。

■ゆったりと確実に進んでいく記録映画
物語上特に大きな起伏も目標もない。
それでも主人公らの生活は少しずつ変わっていくし進んでいく。
その様子を見事なまでに演じきった2人に拍手を送りたいし、演出っぽさを感じさせなかったスタッフにも拍手を送りたい。
まるで記録映画のようだったが、その中には確かに悲喜交々が織り交ぜられており、美しかった。

■人間讃歌
そんな映画の内容は「人間讃歌」だった。
どんな人でも苦しいしつらいしやっていけないけど、人と関わることで少しずつ少しずつ前に進むことができる。
苦しみの当事者にも向き合う相手にもなれる人間を讃えるストーリーでした。
主人公らも、観客も、そこにいていいよ夜明けはあるから、と励まされているようで。

■圧縮効果の高い映像たち
特にルーズめの画にこれでもかというほど情報量がたくされていたように感じた。
望遠レンズで圧縮効果を出しながら撮影してそう。
こだわりのルーズショットから、主人公らの揺れ動きも伝わってくるようで素敵だった。

追伸
ああいう感じのエンドロール、最近よく見るけど昔からあるものを私が見てないだけ?
めちゃめちゃ好きなエンドロール!!!!
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