どろぬま

夜明けのすべてのどろぬまのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.3
16ミリフィルムの質感が映画の題材とマッチしていて、登場人物たちを優しく包み込む。劇中で3回くらい泣いた。

特に、光石研と渋川清彦の優しさに胸がつまる。自分達も、喪失感と深い悲しみを経験しており、その経験が他者への優しさに繋がっているのが、本当に泣けてくる。


映画の中で、お菓子を渡すシーンがたくさん出てくる。「贈与」は、この映画の一つのキーワードになっているように思える。贈与、渡す方は何も思っていなくても、受け取る方が「何か返さなきゃ」と呪いを受け取るとも言われている。

松村くんは最初、それを嫌がっていたけど……。この辺りは、もう一度観返したときに、ちゃんと考えたい。
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