アニローズ

夜明けのすべてのアニローズのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.9
原作未読。
パニック障害やPMSに悩む男女が様々な交流や周囲の支えを通して前向きに生きていく姿を描く。 

原作内容を無理矢理詰め込んだと思われる要素が多々あり気になった。
ロンドンに転勤した山添の恋人、リハビリが必要になった藤沢の母、職場の同僚たちが参加する自死遺族カウンセリングなどは完全に消化不良でストーリーから少し浮いていた。

それでも病気や症状に悩む主人公を支える仲間によって優しい世界が描かれる。それが鑑賞後の心地よい余韻となる。
その中心が光石研。彼の存在が作品全体に穏やかで平和な空気感を作っている。この空気感が本作最大の魅力か。さすが名バイプレイヤー。