梅ミンツ

夜明けのすべての梅ミンツのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.8
栗田社長のように私はなりたい
あんな優しい職場ある??
やっぱりトップの人で、カラーが決まるよね。ああいう人ばかりなら、ブラック企業なんてなくなるだろうなあ。
働きたいわ。
住川さんとお茶したいわ。

藤沢さんと山添くんの寄り添い方が絶妙なんだ。恋愛ではなくて、友だちでもなくて、隣人みたいな。時々お土産渡したり、生きてるかな?って気にかけたりする近所の人みたいな。
この2人の距離感がくっつきすぎず、ちょうど良くて好きでした。
パニック障害もPMSもどちらもしんどいから、支え合うというよりは、ほんの少し気にかけるのっていいことだなあと思いました。会社のみんなも周知してるの優しすぎるよね…藤沢さんが毎月キレちゃうの慣れっこなの包容力があって好きだわ。でもこれは藤沢さんの人柄あってのものだな。

瀬尾まいこの小説が好きなので、もれなくこちらも原作を読んでからの視聴なんですが。
栗田さんや辻本さんにもライトが当たっててほお…ってなりました。
原作より藤沢さんは強引感がマイルドになり、山添くんは更に尖り気味。
お守りのくだりが好きなのに出会っておせちもらっちゃってるの謎なんだが。
あとさもう後半、後半、これは原作とは別物だと思って見た方がいいよね。
これはこれでいいけど、私は原作の終わり方の方が断然好きだ。
映画の方がリアリティがあるけど、もうちょっと夢を見させて欲しいんだ。
実写化するとき絶対設定ちょっと変えてくるのなんでなんだろう(そしてバトンはわたされたの改悪を許していない)

はっ、でも会社の職員さんのキャラが立っててそれはとても好きだった。
住川さんとか平西さんとか優しくて暖かくて好きだった。

髪を切った時の、ひさしぶりに笑った山添くんが可愛くてよかった。
病気と付き合って生きていくときに、一人では寂しくて辛くて生きられないことがあるけど、誰かと一緒にいたら1日乗り越えられることってある。
誰かの存在で救われることってある。
面白い!!とはならない映画なんですけど、夜にぼうっと見るのにうってつけです。優しさが心に染みて眠れます。
梅ミンツ

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