SKuri

夜明けのすべてのSKuriのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
5.0
◆夜明けのすべて
「生きているのが辛い。でも、死にたくない。」


パニック障害の男と重度のPMSの女。
確かに深刻な症状だし、当事者は日々悩まされるが、きっと世の中みんな、強弱はあるが何かを抱えているはず。

朝日は自分達の世界を照らしてくれて、
夜空は外の世界の存在を知らせてくれる。
どっちが良いではなく、どっちも必要。

松村北斗も上白石萌音も自然体で凄く良い。互いに持病を持つ話はあまり観たことないかも?危なっかしい山添が、山添らしいアプローチで彼女に歩み寄るのがグッとくる。

関わる皆さんも、栗田科学の皆さんも温かい。日暮前の物置、アパートの階段、窓外の雨粒...

2人が持病と闘い、向き合い、懸命に生きるなか、静かに流れる時と優しい風景が心地良い。

最後のプラネタリウムでは涙が止まらなかった。邦画の良さが詰まった良作です。大好き。




2024年鑑賞63本目
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