心に傷やトラウマを抱えながらひとに優しく生きているひとたち。そんな中でPMSとパニック障害者が出会う。要約すると陳腐になってしまう。
本作はそうした「優しさ」に溢れた物語。非常にシンプルな音楽が画面をほんわかと包むように奏でられ、演者たちも淡々と静かに力むことなくそこにいる。
強い目的意識や効率的な作業、数字に追われる関係性はない。あくまでもあるがままに受け入れ見守る。
暗闇はけしてマイナスではない。遠くが見えないからこそ、そこには強い想像力が働く。むしろ夜があるから世界があるのだ。
原作での心理描写が気になる。書籍も読んでみたいと思う。