ゼンデイヤを撮りたくて作った映画なのかな。男二人と女一人の三角関係、とはいえ男同士の愛も加わるすべて双方向ベクトルの三角関係でした。しかもタシの愛の本質は常にテニスとそれに打ち込む自分に向いているためアートやパトリックがそこから外れてしまうとき彼らをいとも簡単に視界外に置いてしまう。始まりだってジュニアダブルスで優勝しシングルスの決勝で戦う二人だったからこそその誘いに乗ってホテルの部屋を訪れたんだろうから。まあ面白い関係なんだけど演出がまわりくどい。時間軸の説明はあるもののここで過去に戻るのと思わせたり心情の答え合わせを小出しにしたりでちょっともったいない気がした。これではゼンデイヤの魅力満開とは言えない。まあそれでも彼女の強い女のイメージを高めたかもしれない。テニスのシーンはいろいろ駆使して結構面白かった。汗の滴り落ちるシーンはジョシュ・オコナーやマイク・フェイスとのファン向けかな。そして音楽。後には残らないけど見ている最中は結構アゲアゲになれました。楽しい映画でした。
