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ヘルメットワルツの作品紹介

ヘルメットワルツのあらすじ

ササキは60歳を目前とする男である。工事現場で働き、エキストラ同然ではあるがテレビや映画など役者の仕事も続けている。2019年の東京はオリンピックに向けて建築ラッシュ、ササキもそんな建築現場で働いていた。そんな中、コロナが蔓延、東京に緊急事態宣言が発令される。ササキの二つの仕事、建築現場、役者の活動が自粛となる。そして、2020年に開催される予定だったオリンピックは2021年に延期となる!ササキはそんな状況の中でもがき続ける。

ヘルメットワルツの監督

西村洋介

原題
製作年
2022年
製作国
日本
上映時間
89分

『ヘルメットワルツ』に投稿された感想・評価

【ヘルメットワルツ】
https://eiga.com/l/hKP1Y (映画.comの作品紹介ページ)

今日(2025/01/19)、シネマスコーレ(名古屋)で1回限定の特別上映に出かけてきました。

上映の前の週の週末、シネマスコーレ前でフライヤーを配る僕と同年輩の方がいらっしゃる…本作の主演・佐々木和也さんでした。

僕はシネマスコーレで上映される作品は、時間の都合がつけば全部観たいと思うので、フライヤーをいただかなくても出かけてきます。さらに気合いが入ることもあります。それは、上映日以前から劇場でキャストやスタッフの方々がご自身の作品の宣伝を熱心にされる姿を拝見した時。

『劇場へ行きたい!』が『劇場に行くぞ!!』になります。

あらすじはリンクを貼っておいた映画.comなどのサイトをぜひご覧ください。僕と同じくらい(還暦±5歳くらい)の時代を共有している世代の皆さんには、どんなお仕事をしていても、喫煙経験の有無の違いはあっても、器用であろうとなかろうと、自分と近いなにかをみつけられるんじゃないだろうかと思いました。

うっかりドジの多いササキさんの謝ってばかりいる姿、僕は自分自身、身に覚えがあって、この映画の中でいったいどれくらいササキさんは「すみません/ごめんなさい」をいうのだろう?と思ったのですが、本編が始まってまもなく数えるのをやめました(笑)。いっぱい「すみません」をいい、職場の同僚から「すみませんでなんでも済むと思ってるんじゃないだろうな!?」と叱られるササキさんは、場面は違っても僕と同じ、僕そのものなんじゃないかと思います。

作品の全編を通して、うっかりものでどんくさく、要領いいとはちょっと言えないササキさんで、ダメなところを晒すばかりになるかと思えばそうじゃない。この物語を観ていてしみじみいいなぁ、と感じたのは同僚の皆さんや和田光沙さん演ずるササキさんの妻がとても柔らかな人たちだということでした。ササキさんという人をしっかりと受け入れる、でもけっして「ササキってこういう奴」といって諦めたり蔑んだりしてるのではない、人と人の柔らかくやさしいつながりを感じられた気がします。

そんな中で気になったのは中盤から終盤に和田光沙さんがみせる寂しそうな、不安げな表情。明示的には示されなかったけれど、舞台挨拶を伺って「ああ、そういう筋を織り込もうとしていたのね」と思いました。映り込んだ中にそれをみとらせるところもあったそうですが、1回限りの特別上映なのでもう一度見直して…というわけにはいかないのがちょっと残念なところです。

この物語には印象的な場面がいくつもあるけれど、僕の一番気に入った場面は最終盤、ササキさんと同僚の皆さんが横並びでタバコを吹かしながら談笑するところです。この場面は、僕には『おおらかさ』ということを強く思い起こさせてくれました。

自分の属している世代への愛着なのかもしれませんが、この物語を観せていただいて、繋がりはよくわからないけれど、また頑張ろう〜♪と思うことができました。

今回は1回限定の特別上映でしたが、いつかまた、ぜひ劇場で観たいと思います。

2025/01/19 シネマスコーレ上映後舞台挨拶の登壇者の皆さん
西村洋介監督
林和義さん
棚橋ナッツさん
目黒貴之さん
佐々木和也さん
(舞台挨拶 上手からの並び順)
予備知識無しで鑑賞。

最初ドキュメンタリーかな?と思って観ていた。始まり方は好き。

始まってみたら、長回しで台詞や演技を見せる、典型的インディーズ映画になったので多少テンション落ちる。
僕が見たいのは映画であって舞台演劇ではないので。

面白いのは、実際の出来事をフィードバックさせた内容なので、途中からその役柄のまま現実世界に出て行って演技し続けている所。中々出来る事では無いだろうし面白いなと思った。

上映後の舞台挨拶で、「ヘルメットワルツ」が、主人公ササキ=佐々木和也さんの魅力や人柄で成立している事がよく分かった。
東京オリンピックやコロナ禍等がある度に台本書き換えていたらしく、完全版台本を役者さんは誰一人見たことが無いという。
そんな感じで断片的に撮り続けたものが一つの作品になって、映画館で上映されて、単なるいち映画ファンの自分にまで届いたのかって、それってすげぇな!って。
シアターセブンにて鑑賞。

2019年、東京オリンピック開催を前に、国立競技場建設に携わった名もなき男たちの物語。
ナレーションは田口トモロヲさん、とくれば某国営放送のアレ(笑)を思い出浮かべるが、本作はあんなにスタイリッシュでドラマティックでもなく、その上、中島みゆきさんのナンバーも流れてこない。

流れてくるのは、薄汚れた作業着と、一部サイズ合ってないんじゃないか、と思しきヘルメットをかぶったおっさんたちの姿。
しかも、作業中の姿よりも、仕事を終えてクタクタになって、おそらく汗くっさい中で煙草をふかす休憩中に、ダラダラだべっている姿なのだ。

主人公のササキ(佐々木和也)は、50代後半のそんな作業員の一人。
ちょいと要領よろしくないササキは、いつもなにかと上司(林和義)に怒鳴られている。
工事現場で働きながら、実は役者でもあるササキは、オーディションに次々に参加するもいい結果が出せない。
そんなササキの役者としての活動を応援している同僚(棚橋ナッツ)や、そうでもない同僚(森羅万象)らに囲まれたササキの日常だが、家に帰れば彼のことをいつも笑顔で迎えてくれる妻(和田光沙)がいる。

そんな中でようやく完成する国立競技場。
しかし、そんな表向き華やかな催し物も、新型コロナウィルスによって、未曾有の事態に直面するのだった。

主人公を演じた佐々木和也さん(注:ネットで検索すると、某イケメンタレントがヒットするが、こちらはおっさん俳優の方なのでお間違えなきように(笑))は、そんな名もなき作業員の姿を、自身の役者としての活動を投影した物語を書き上げ、西村洋介監督(昨年、シアターセブンでも公開された『その神の名は嫉妬』のスタッフでもある)の演出の下、実にリアリティあふれる映画に仕上げた。

実際、映画は作業員たちのだべり→ササキのオーディション→ササキと妻の姿、この繰り返し。
ヘルメットワルツというタイトルは、この3つのシチュエーションのトライアングルを指すのか?ってくらいに。

だが、そんな内容なのに、何故かぐいぐい惹き込まれていく。
特に大きな事件が起こるわけでもないのに、次は、次は、とシーンを繰って行くうちに、ササキを中心とするこのおっさんたちの姿に、強い共感を得るのだ。

それは、ここで描かれているおっさんと自分がほぼ同世代であることがまず一つ。
それから、ササキのような労働環境あまり良くない仕事場ではないけれど、自分もけっこう身体を使う仕事(製造業の物流関係)であり、ヘルメットが仕事道具でもあるのがもう一つ。
そして、コロナ禍によって仕事にダメージ喰らったというのがもう一つの理由だ。

ただ、唯一共感できなかったのは、あんなササキに、和田光沙さんのような女神の如き奥さんがいることが、強烈に解せなかった(笑)
でも、それさえなければ、あまりに映画として救いようがない(ビジュアルの面で、という意味で)ところを、和田さんが登場することで、まるで掃き溜めに鶴、泥中の蓮である。
このササキと妻のエピソードが、後半に活きてくるが、それは是非作品を観て確かめていただきたい。
また、オーディションに受けては落ちるササキに起死回生があるか、ということも観てのお楽しみである。

とにかく、陽の当たらぬ名もなき者たちの働きによって、この日本というものが成り立っているのだ、ということを謳い上げた、実に素晴らしい作品だった。

シアターセブンでの初日、舞台挨拶として西村監督、佐々木和也さんを筆頭に、森羅万象さん、林和義さん、棚橋ナッツさん、土平ドンペイさん(ラスト近くでその場の空気をかっさらって行く役柄だ)という、見事におっさんばかりの、しかし、コアな映画ファンならば贅沢極まりないご登壇の面々は圧巻の一言(笑)

特に棚橋ナッツさんは、2月に第七藝術劇場で上映された『ぬけろ、メビウス』のところでも書いたが、かつて僕が東京で単身赴任をしていた時代に、飴屋法水氏主宰の東京グランギニョルの舞台で、そのお姿を拝見して以来の邂逅だった。

今回、上映前にご本人にその話をさせていただいたところ、たいそう喜んでいただき、僕もとても感激した。
共に20代の頃のことでもあり、一気に30数年の時空を超えたかの如き。
それ一つとっても今回、作品を観に行って良かったなぁと、ひしひしと感じ入った次第である。

『ぬけろ、メビウス』の感想はこちら。
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=5878267938917553&id=100002032165293