ちこちゃん

AIR/エアのちこちゃんのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
3.2
プロフェッショナル、仕事の流儀にような映画でした。
どのようにして、マイケル・ジョーダンおよびその家族を説得して、Nikeの靴を履いてもらうようにするのか、そして、アディダスのように先頭を走っていた会社に入札で負けないようにするのか、ということが描かれた映画です。

ある種のビジネスマンのサクセスストーリーとなっているので、安心してみていられる反面、そんなにうまく事が運ぶのかという疑念を持ちつつ、鑑賞しました。情熱だけでは、物は売れない現代から見ると、そうなればいいですね、というようにも思います。

マット・デイモンのお腹の出具合が、アメリカのいけてないサラリーマン像を表していて、そして彼が電子レンジであたためるごはんを食べているなど、細かい点まで人物像が作り込まれ、演出されてることが、夢物語ではなく、リアリティとの接点を作ろうとしているのかとも思いました。
マット・デイモンを見て、良い演者はどんな役でもできるのだと感心しました。

80年代を表す劇伴と絵がでないグリーンの文字だけのPCなど、80年代を表す道具が出ていて、エモかったです。
また、ライセンスフィーという考えが一般的になったのは、この件があって以降なのだと勉強にもなりました。
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