このレビューはネタバレを含みます
インスパイアソング「With/幾田りら」
原作を担当したビートたけしの新境地。恋愛モノもできるのか。
目覚まし時計のアラーム、建築の模型、携帯を持たないカフェでの待ち合わせ、糸電話や凧、新幹線でわざわざ大阪まで話に来る友人。
たくさんの"アナログ"が散りばめられた映像を通し、便利な現代社会に敢えて不便なことをしてみるというのも悪くないなと思わせてくれる映画。
恋人、親子、友人。全ての関係性が美しく、友人達と焼き鳥屋で酒を交わすシーンは観客も笑顔が溢れる。
二宮の演技力、波瑠の透明感、ダブルケンタのリアルな男友達感、全てを知っているのに何も言わずただ見つめる店主。そのどの登場人物の演技も素晴らしかった。
「あなたは一時の感情かもしれないけれど、私達家族は一生付き合っていくの。はい、じゃあどうぞとは言えない。」
姉の厳しくも優しい台詞が突き刺さる。それでも尚、みゆきと人生を過ごしていこうと決めた悟の決意が素敵。
蔓延るSNSやブルーライトに疲れた木曜にふと観たいデトックスムービー。
バックグラウンドは語られない謎多き女性は大体既婚者だろうという感は当たってしまった。