ブサ猫太郎

おまえの罪を自白しろのブサ猫太郎のレビュー・感想・評価

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)
2.9
経営していた会社が倒産してしまった宇田晄司は政治家である父親・清治郎の元で秘書を務めており、政治の世界に困惑する日々を過ごしていた。そんなある日、姪っ子が誘拐される事件が発生。犯人の要求は身代金ではなく、清治郎が罪を告白することであった…

大風呂敷を広げたら飴玉1個しか出てこなかったような感覚。

タイトルの力強さやシリアスな予告編から本格的な社会派ドラマかと思って映画館へ。それなのにしょうもない火曜サスペンス劇場みたいな展開でとにかく残念。

序盤は結構面白そうな入りではあった。政治的スキャンダルが疑われている清治郎や罪を自白しろと迫る誘拐犯の登場など複雑な政治の裏側をこれから観ることができるのかと期待が高まっていた。

それなのにどんどん話が脱線と縮小してつまらなくなった。

まずは誰がスキャンダルをリークしたのか問題。本質的に事件とは全く関係ないのに何故か気になり始める主人公たち。姪っ子が誘拐されてる時にやることでは無いだろ…

次に犯人のしょうもなさ。冒頭でも書いた通り誘拐犯の要求は身代金ではなく清治郎の罪の告白。政治に対して並々ならない思いがある犯行かと思わせていた。それなのにラスト明らかにされる犯行動機があまりにもしょっぱい。ネタバレを避けるために具体的には書かないけど、それが目的なら誘拐するほうがリスクあるだろとツッコミたくなった。

そして、最後は父親の意志を継ぎ政治家になった晄司。一見すると事件をきっかけに真面目な政治家を目指す!という感じで終わったいた。けれども、映画の途中で総理大臣と密かに話しており裏があるように感じるところも。結局、親父の悪いところを引き継いだだけ?って思ってしまう。

総じて期待を超えなかった作品…