うーむ……
大山鳴動して鼠一匹と言うか竜頭蛇尾。
いや蛇の頭にミミズの尻尾くらいの終盤の盛り下がり。
前半がNHKドラマスペシャルだったのが急に土曜ワイド劇場になった感があります。
2時間サスペンスと同じで配役で犯人が丸わかりなのはどうにかした方が良かったと思います。
どう考えても犯人の動機と言うか犯行の難易度の判断が無茶苦茶で終盤は「なんでやねん!」の連続でした。
車盗んで監視カメラや人が通らない場所を選んで誘拐するんやったら本来の目的を遂げられるやん。
犯人さん、そのPC技術あったら人生なんとでもなりますよ。
演出が酷いと言いますかみんな心の内を大仰な演技で叫び倒す感じです。
悔しかったら机を叩きますし、悲しかったら泣き崩れます。
まあ、THE邦画なんですが今作は更に極端で時代劇っぽい所まで行っていました。
演技面ではそんな中大仰な演出でもしっかりと魅せてくれる堤真一の一人勝ちでした。
それ以外が酷い。
特に主人公の兄、女性記者、刑事の相棒の3人が特に酷い。
なんやアレ。
全然演技は上手くない中島健人ですがこの3人が悪目立ちしすぎて粗が目立ちませんでした。
しかしこの主人公の造形は問題で愚直すぎると言うか清廉と言うか……
逆にバカに見えすぎてイライラします。
中盤からの特に理由の無いキャラチェンジもなんだかなぁと思いますし、実は犯人とかだったら納得度は高かったんですが。
ラストシーンも爽快感やらカッコよさを感じて欲しいんでしょうが「お前同じ党と違うんかい!」としか思いませんでしたね。
2時間サスペンスを観に行く気持ちで行くならいいと思います。