ハレルヤ

おまえの罪を自白しろのハレルヤのレビュー・感想・評価

おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)
3.6
国会議員でスキャンダルの渦中にある宇田清治郎の孫娘が誘拐される。要求は「自身の罪を自白しろ」というもの。清治郎の次男で彼の秘書を勤める晄司は、事件の真相を追求しようとする政治サスペンス映画。

なかなか興味深いストーリー。現実でも政権への不信感が強い中、こういった物語には惹かれるものがありました。

前半は結構引き込まれる展開でしたね。突然の誘拐が発生して「誰が何のために?」というサスペンスフルな雰囲気。誰が敵で誰が味方かという流れも個人的に好み。

の割には真犯人の犯行動機にはズッコケそうになりました(笑)エラい遠回りやのぉ…と思いましたし、警察も何で尻尾つかめないんだと疑問だらけ。そして主人公が警察を出し抜けるのもちょっと浮世離れし過ぎな気がしました。

途中まで政界の裏側にあるドス黒い人間模様を突き詰めた形で、最後までこういう政治の汚職を捉えた内容で行ってほしかったなぁと僕としては少し残念。まぁでも実際ある程度描けていたと思いますが。

そして主演の中島健人。怒った時の表情や口調がほぼ歌舞伎俳優みたいでちょいちょい気になりました(笑)それでも全体的には健闘していたと思います。キャストの皆さんも実際に国会議事堂へ足を運び、国会を傍聴したりして役作りに挑んだとの事。演技を通じて熱意はかなり感じましたね。

時間も程よく長すぎず短すぎず。テーマは良かったのに後半失速したのが勿体なかったかなぁと。
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