初見時から不思議な魅力に取り憑かれた大好きな作品。
現実と幻覚の境界が曖昧になる巧妙な展開や哲学的なテーマ含め全てが素晴らしい。
難解そうに思えて核は極めてシンプル。
刺激に溢れ刺激を求める人間の潜在的な欲求が現実を変える危険性があり、現代社会と重なる部分の多さに改めて驚く。
劇中のヘッドギアがVRで仮想体験こそが現実となり、本質的な現実の意味が失われる。
ビデオがスマホに置き換わっても本質的に変わらない気がした。
マックスに起こる幻覚症状やこちら側に語りかけているかのような二重構成のシーンも秀逸で何度観ても面白い。
肉体を捨て仮想現実に生きる時代の到来を予見した傑作