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ミンナのウタのMGのネタバレレビュー・内容・結末

ミンナのウタ(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

友達が「周りはみんな怖いって言ってるから見たら怖くなかった。」と言っていたので怖くないんだと思ったらめちゃくちゃ怖かった。

怖かった所
・あの家の外観がまず怖い。中に入った時のあの間取りももう既に怖い。どっちも物凄いこだわったんだと思う。これが怖い時点で成功だと思う。
・一番怖かったのは最初にあの家に入るシーン。お母さんループ&サナ焦らし。サナの影が近づいたり消えたり、2階のサナ怖いんだろうな、またお母さんループか、気持ち悪いな。と思ってたら、お母さんループせずに突然お母さんが何か叫びながらこっちに迫って来て怖すぎて劇場でギャアーー!と叫び声をあげてしまった。めちゃくちゃ怖くてやめてー!となった。もうこの時点で大合格。劇場内で僕以外誰も叫んでなかった…。
・次に怖かったのは、お母さんが何か変な音するな?と思って布団をのぞいてみたらサナがお腹をポンポンしてた所。あのポンポン鈍い音が響く感じが気持ち悪い。最後は音だけになって、え?どういう感じで弟死んだの?流産ってこと?とよく分かんなくてそれも怖かった。あのお母さんがまず怖いから、布団の中から撮ってるお母さんの怖がるカットも気持ち悪くて怖かった。
・3つ目は、担任がサナの家に行ったらサナが玄関前で倒れて死んでるシーン。父・母が横で震えてて、サナのお腹に何かよく分からんメカがのってて、あの時点ではまだ全てが意味不明だから怖かった。
・4つ目はメンディー抱きつかれシーン。俊夫くんの足の不自然な動き方がまず気持ち悪くて、走って来て、からのあの緩急とサナの顔面が怖かった。見たことない怖いシーンを成功させてて凄いと思った。

Jホラー
・最近のJホラーは全然怖くない上につまんなかったり、めちゃくちゃガッカリする事が多くてもうダメなんだと思ってた。これは、日本独自のJホラーの怖さで真っ向勝負してて、まだやられてない新しいこともやってて、ちゃんと怖かったからまだまだJホラーいけるじゃん!と熱くなった。
・ただお化けが出て怖いじゃなくて、お化けも元は人間で、そこに至るまでの経緯があって、を丁寧にやって余計怖くなるっていうのがJホラーの面白さ、良さだと思った。

良かった所
・カセットの逆再生とか、B面がある!とかはちょっとワクワクした。
・サナの教科書を隠した疑いで3人の女子生徒が職員室に呼ばれるシーン。疑われた時の教師に対するあの感じ、しかも本当にやってないかもしれないというヒリヒリ感が非常にリアルでめちゃよくできてた。
・ラストは悲劇で終わるんじゃなくて、ライブであの鼻歌が流れて、サナが客に混ざって来てて、っていう終わり方も何か爽やかで好きだった。

ジェネレーションズ
・ジェネレーションズ全く知らなかったけど、見終わった後ちょっと好きになった。
・まず、マキタスポーツが名前も知らないって言ってくれてたからすんなり見れた。もし登場人物が全員ジェネレーションズを肯定する世界だったらノレなかったと思う。
・最近のアイドルと違って一人一人全然顔が違くて、首とか体全体が太くて体幹めちゃしっかりしてる感じの独特な格好良さを感じた。
・僕は特に青いツンツン頭の変わった人が好き。霊感強くて察知した時のリアクションがリアルだった。純粋で変わってるんだろうなというあの魅力は何だろう。

演技
・ジェネレーションズの自然な演技がリアルで良かった。
・マキタスポーツのわざとらしいのか自然なのかよく分かんない感じがホラーに合ってて絶妙に上手いと思った。後頭部のあの禿げ方も特有で段々それも怖くなってきた。
・早見あかりさんはちょっと演技がオーバーでわざとらしくて、そぐわないと思った。

残念だった所
・弟の名前が俊夫と分かる所で途端に冷めちゃった。サービスなんだろうけど怖くなくなるからやめた方がいい。
・メンディー抱きつかれシーン、折角ピークとなりうる恐怖シーンなのに、予告で見ちゃってたからそこまで怖くなかった。背に腹はかえられないのかもしれないけど、絶対予告で出しちゃダメ!本末転倒。
・ラストのサナの大見せ場。階段を降りて画面に迫ってくるのをガッツリ見せてくれるのは良かったけど、口からコンセント出てるのを見て、コンセントは引っ張る側に付いてたから口から出てるのはおかしいよな?となってちょい冷めちゃった。作り手のサービス精神を感じちゃってダメだった。
・マキタスポーツと当時の担任の先生の年齢の件は気になった。
・ジェネレーションズは襲われるんだけど、フッと消えて最後にフッと戻ってくるだけなのでそこはちょっと、そんなんでいいの?と思っちゃった。嫌な後味がないのはいいけど…。
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