Taiga

ミンナのウタのTaigaのレビュー・感想・評価

ミンナのウタ(2023年製作の映画)
3.6
呪怨や村シリーズでお馴染み、清水崇監督の最新作。
この夏GENERATIONSのPV映画かと思って油断した客たちを、まとめて恐怖の底に叩き落としたことで知られる。

私は元々ホラー映画に興味が無かったのですが、YouTube映画レビュワーたちがこぞって絶賛していたので、足を運びました。

21:25-23:20の回でスクリーンには自分だけ。
しかもリクライニング出来る席を取ったので、後列3,4列余らせたド真ん中に陣取るという始末。
もはや、後ろに居ないはずの誰かが座っとるんとちゃうか?という恐怖との闘いの最中での鑑賞。
怖さの底上げとなった、むしろ贅沢(?)コレはコレで悪くない。

ストーリーに対するロジックは最早ないです。
女子高生が自分の曲であらゆる人を自分だけの世界に放り込みたい、というfilm REDのウタみたいな純度100%の悪意の上で襲ってきます。

貞子や伽倻子に次ぐ、新時代のホラークイーン、高谷さなの狂気性だけで話を進めるというパワープレイ。
何故、高谷さなは怨霊となってしまったのか…?そんなものはない。
元々やべー奴だからそうなっただけ。
だからこそ、ラストの鎮め方がイマイチピンとこない。

確かに戦慄するシーン、目や耳を覆いたくなる、生理的に気持ち悪くなる演出はあるものの、「ここで電話の音鳴ったらトラウマになるな」とか、「ここで高谷さなが隣に座っていたら途中退室不可避だな」みたいな場面で悉く肩透かしくらい続けていたので、もっと心の奥の嫌悪感アラームのスイッチに手を伸ばして来て欲しかった。

とは言え、しっかり怖かったので、終始嫌な汗かきっぱなしでしたけど。

「メンディーさん、コレ見ない方がイイっすね〜」
「こういうのは気にしない方がイイっすよ、つけ込まれるんで」
トシオを追って、たった一人で廃屋に乗り込んでいく姿込みで、明らかにこういう系に場数踏んで慣れてる感出してる中務裕太。
メンバーについて全く詳しくないんだけど、ホラゲ主人公並みのメンタル持ってる彼一体何者なん⁉︎
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