珍妙なタイトルに惹かれて視聴。韓国発ウェブトゥーンのホラー短編を実写化した作品とあるが、実際は冒頭のシークエンスのみが原作部分で、あとは全部オリジナルのようだ。そこはかとなく「リング」や「残穢」などのJホラー臭がするのはリングの脚本を書いた高橋洋が参加しているからとのこと。
閲覧数を稼ぐ為なら人倫道徳などお構いなしのゴシップメディアに、子供の命すら軽んじる過去の闇とを対比させるプロットはなかなか小綺麗にまとまっているとは思うが、不条理な呪いが作品全体の方向性を混乱させていたように思う。オクス駅に隠された真相は怖いというよりも悲しくなったな。高橋洋は寿産院事件をテーマに書きたかったらしいけど、ホラーじゃなくて真面目な社会派ドラマでやった方が良かったんじゃないかな？
主人公呪いから最も近い場所にいたはずなのに、最後まで呪いが掛からなかったのは謎。
ジャンプスケアが思ったより少なめなのは良いが、ジャンプスケアを用いるシーンが見え見えすぎる上に演出が弱いため、これなら一切無くても良いんじゃないか？とすら思えた。
ラスト急にスカッとコリアになって笑った。ホラーとは思えないオチである意味斬新。ただ、呪いの発動条件がいくらなんでも簡単過ぎるので、仮に女社長に移しても事情を知る人間なら他にもいるから、少し知恵をしぼれば社長も誰にでも移せてしまいそう。色々粗の多い作品だけど、素材自体は悪くないのでもうちょっとひねればもっと面白くなったかな…。
ホームドアで首が切断されるショッキングなシーンは正直笑ってしまった。そうはならんやろ。
