さとむぎ

SISU/シス 不死身の男のさとむぎのレビュー・感想・評価

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)
3.7
フィンランドの雄大な空の下、爆撃音が鳴り響き吹き飛ぶ四肢。
血飛沫と砂煙の中、良く手入れされた可愛い犬が駆け回る。
…といった、ミスマッチなものが共存する事のシュールさを「面白い!」と思える人は、とことんハマる映画だと思う。

主人公のコルピは、『不死身の男』と恐れられた屈強な老兵。
だが、彼が一方的に無双するわけではなく、わりと何度も窮地に陥る。
ただ、コルピの凄いところは『諦めない事』。
何度殴られようと、銃撃に見舞われようと、絶対に諦めない。
長年の知恵を使って、あの手この手で戦場を生き延びます。
その『不屈の精神』に、序盤は心を打たれ、中盤以降は笑いを禁じ得ませんでした。
いや、おじいちゃん、あんた怪物だよ(褒め言葉)。

また、ゴア描写が満載の本作ですが、傷口や切断面の描写自体はリアリティがあるものの、演出の派手さで割と気持ちよく観れました。
変に痛そうじゃないというか、スカッとするタイプのグロテスクさです。


戦争モノの映画でありながら、頭を空にしてみることができ、終盤に向けて熱量も高まっていく良作。
全国で大ヒット!というタイプの映画では無いですが、一部ファンが熱狂的に騒ぐタイプの作品だと思う。
ぶっ飛んだ映画、スカッとするゴア描写が好きな方は是非!
さとむぎ

さとむぎ