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ライ・レーンのIKUZAGIEのレビュー・感想・評価

ライ・レーン(2023年製作の映画)
3.4
ラブコメはたまに観ますが、ほとんど他人に勧めないし、レビューもあまり気が進まないのですが、映画「ライ・レーン」は面白かった。ストーリーはどちらかといえば普通ですが、カメラワークがとても良かった。「魚眼か?」っていうくらいの超広角レンズで撮ってるシーンは、画面がだいぶ歪んてましたがとても印象に残った。わざわざ広角で撮ってるのは、街や店内などの風景を広く入れて、登場人物のやりとりプラス全体的な雰囲気を見せたいのだろうと思った。主人公たちが会話をしているところに周囲の喧騒が入っていたりするのも、シチュエーションを伝えるというより街全体の雰囲気を伝えたいのだろうと思われる。すごく効果的でした!ワシには南ロンドンの雰囲気が画面越しに伝わって来ましたよ!
ということで、この監督センスいいなーと思って少しググりました。名前はレイン・アレン・ミラーという、なんとも3Pシュートがバシバシ決まりそうな名前ながらドレッドヘアーが似合うオシャレな若い女性でした。出身はイギリスのマンテェスターで12歳の時に南ロンドンに引っ越したらしい。なるほど、映画の舞台も南ロンドンであった。どうやらアートや写真や広告に関する仕事をしていたらしい。なるほど、映画内でも写真やアートを展示販売するギャラリーが出てたし、登場人物はアート系の人多かった。
今作が長編映画デビューとなるそうで、その前には短編映画やミュージックビデオなどを作ってたそうです。なるほど、早速YouTubeでレイン・アレン・ミラーが監督したミュージックビデオを見てみた。ダナイ・ムーア(Denai Moore)という英国ジャマイカ系シンガーソングライターのミュージックビデオがあった。ちなみにダナイ・ムーアの生まれはジャマイカのスパニッシュタウンだそうだ(これもググった)。英国でジャマイカでスパニッシュ…ややこしいはっ!日本の福島のハワイアンズみたいなもんかね?「ウォータースライダーがすごいんだー!」なんてね?あれ?映画と何の関係も無い話してもうた…。あ、そうそう、レイン・アレン・ミラーが監督したダナイ・ムーアのミュージックビデオをいくつか見ました。激しい音楽では無いからというのもありますが、ミュージックビデオはストーリーを感じる映画のようなものから、ちょっとアーティスティックなものまであって、映画監督になるための素養はこういう所で磨かれたのだろうなあと思った次第。ググった結果はこんな感じ。
映画「ライ・レーン」は、ベタなギャグとゆるい展開のラブコメ映画とは違い、リアルな街の雰囲気と変わった人の笑えるギャグと新鮮なカメラワークで観てて全然飽きなかったです。ついでにプチ旅行気分も味わえるので、「ラブコメ観ない!」という方も興味あれば是非。
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