プレミアムネムネム

星くずの片隅でのプレミアムネムネムのレビュー・感想・評価

星くずの片隅で(2022年製作の映画)
3.5
これは「小さき麦の花」の感想にも書いたことだが、この映画を見て思い出したこと。とても優しくて大人しくて静かな中国人女性Nさん。海外支社からの出向で一緒のチームで働いていたが、任期満了で中国に戻ることに。
「いろんなものを買って帰ってね〜」って言ったら「頼まれたものがたくさんあるから自分のものは買えない」「え?なぜ?」「家電製品をたくさん頼まれたから」「そんなにたくさん?!どうして!今からでも断って自分の分を…」「断れなかった😭」「😭😭😭😭」
ということがありまして。
このとき"中国では自分の主張を強く言わない人間は損をする。"って話を聞いてなるほどねと思ったので…

リアルに主人公みたいな人、いるんですよね。で、やっぱり自己主張激しい人にとって喰われちゃう。

この作品は10000000%若い母親が悪いのだけど、なぜ悪いのかを本人もしっかりと分かっていないのが悲しい。
主人公の行動は結果的に"娘の責任である"というものになってしまっているからね。責任転嫁しかしてないんだよね。
娘がやらかした原因はそもそも娘に大事な仕事を独断でやらせていたからで、でもまあ社長も仕事場に娘を連れていかせていたのだからすぐに報告すれば問題なかったのだ。誠実に働くことをしていた人格なのだと母は分かっていたのだから、尚更。そもそもミスは仕事をしていたら起こるものなのだから…。
バイトに完全に任せていた社長が責任を取るのは当然のことなので、この末路は仕方ないのだけどね…。

娘は最初からずっと聡いので、主人公の男性がなぜここまでするのかは、関わってしまったが故の親心であれと願う。

そしてこの映画で一番感じたことは人間を更生させることの難しさ。でも更生させようとする社会も作らなければいけない。難しいよね、特にこのコロナ禍でみんながみんな、自分のことで精一杯になっている中で。
いやそもそも女性に妊娠させて逃げられる世の中がダメなので、元凶はここ…つまり↑で母が悪いと断言してしまったが、社会も悪いし父親が悪いのだ…いつだって悲しい目に遭うのは子供…