菩薩

二羽の鳩の菩薩のレビュー・感想・評価

二羽の鳩(1949年製作の映画)
4.6
わざわざ劇中に私は厚顔無恥じゃないって台詞が出てくるけど厚顔無恥っておそらくギトリの為に用意された単語だと思う(褒めてる)。怒涛の長回し、怒涛の長台詞、怒涛のハイテンションで相当体力使うけど、このえげつない密度は好みとしか言いようがない。飲食業をやっているとこう言う喋るのやめたら死ぬんか?みたいな客ばっか来て毎日毎日「もう少しお静かに…」って注意しなきゃいけなくてマジで病んで来たんだけど、そう言う人はみんなギトリの映画の中で思う存分喋らせて貰って来いって思う。元妻が長らく行方不明になってたからその妹と結婚したら突然帰って来ちゃってこのままだと重婚だどうしようって話なんだけど、ギトリは正直そんなんどうでも良くてなんとかして自分が声惚れしちゃった相手とどうにかならんもんかと画策しているって言う…。ギトリ、絶対一夫一妻制反対だろ…女たらし助平ナルシスおっさんが炸裂し過ぎている、虚構ぶってるけど絶対これ本心、じゃなきゃ5回も結婚せんだろう。一応一番平和な解決策に落ち着くとは言え開き直り方も凄い、こんな風に生きられたら…もはや謎の羨ましさを感じながら拍手喝采が止まらない、最高。
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