MiYA

バンクシー 抗うものたちのアート革命のMiYAのレビュー・感想・評価

3.6
バンクシーはブリストル出身なんですね。マッシヴ・アタックの3Dは元々グラフィティ・アーティストで、バンクシーが影響を受けていたという逸話にびっくり。バンクシーがトリップホップなどの80年代から90年代にかけてのイギリスのクラブカルチャーの洗礼を受けて登場したことは興味深いです。

ハイ・アートと対比されるものがストリート・アートであり、アートとは美術館で高い入館料を払って楽しむものではなく、いつでもどこでも誰でも楽しむことできものではなくてはならない、という考えには共感します。バンクシーが権威を否定するパンクであることは自明。しかし皮肉にも大衆的人気を得るどころか、セレブやエスタブリッシュからも人気を呼び、常に体制に取り入れられそうになるところで、ギリギリの戦いをしている。そこが凄いなと。

また、ステンシル(型紙)を使うことで、グラフィティーを短時間で描いて逃げることができるという、絵画手法に関するエピソードも興味深かったです。

BSフジにて。
MiYA

MiYA