爆裂BOX

ゼイ・イート・ドッグスの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ゼイ・イート・ドッグス(1999年製作の映画)
4.1
平凡な銀行員アーミッドは銀行強盗を取り押さえ英雄視されるが、強盗理由が人工授精の資金調達の為だったと知り、罪悪感に苛まれる。彼は償いの為ある方法を実行するが…というストーリー。
デンマーク産のブラック・コメディ色強いクライム・バイオレンス映画です。
主人公のアーミッドは平凡な銀行員で恋人からも「退屈だ」と言われる男でしたが、銀行強盗を取り押さえ一躍英雄に。しかしその強盗の恋人に殴られ、強盗理由が人工授精の資金調達のためだといわれて罪悪感に苛まれたり、バンドメンバーに頭殴られたり、恋人に出ていかれたりと散々な目に。彼は償いの為凶暴な兄ハロルドに協力を頼み、現金輸送車を襲って金を用意する計画を実行したり、強盗を脱獄させようとしますが、事態は予想外の方向に向っていきます。爆発シーンやカーチェイスもありますが、基本は登場人物たちのゆるゆるな会話とブラックなコメディが中心な感じですね。主人公の兄のハロルドが凄くいいキャラでした。簡単に人殺す凶暴で凶悪な人間だけど、弟の頼みは断らない弟思いな兄な所が良かったですね。ハロルドに触発されるように平凡だったアーミッドもどんどん過激になっていきます。終盤はハロルドよりも怖い感じになってたかも。ハロルドの経営するレストランのコック二人もイイキャラしてました。この二人も巻き込まれて可哀想な感じに(笑)まあ、クープが一番可哀想だったと思うけど。
現金輸送車襲撃シーンでの爆発はかなり迫力ありました。終盤の大銃撃戦も力入ってて迫力ありましたねぇ。
冒頭登場する派手なシャツの男がカフェの店員や客相手にアーミッドの話を始めて過去の回想話で進むのかと思いきや、終盤アーミッドたちとリアルタイムで絡みだすので「どういうこと!?」と思っていると、仰天のラストが…いや、こんなラストの展開は読めませんよ(笑)全然そういう話じゃなかったのにジャンル違ってきてるじゃん(笑)店員の正体もビックリですよ。しかし割と私的な理由で連れて行ってくれるのね(笑)普通に地獄行きだと思ってたけど。
まあ、ブラック・コメディ色強いので好き嫌い分かれると思いますが、ラストがかなりぶっ飛んだバイオレンス映画でした。タランティーノ好きな人ならはまりそうですね。