いい意味で予想を裏切られた。
青磁と茜の心情を彩る美しい映像、若さだけではなく取り巻く環境からくる悩み、それを通じて心が交わったり離れていくさま。
若者向けの予定調和な恋愛映画ではなく、むしろこの時代を経た大人たちに刺さる作品だったんじゃないかと思う。
あの時ままならなかった心を少しコントロールする術を身につけつつも、やっぱり悩みがなくなることはなくて。それでもなんとかして、たまに訪れるかけがえのない瞬間をよりどころにしながら生きている。
私の世界は私だけのもの。あなたの世界もあなただけのもの。救い救われる素敵な世界だった。