Adele

妖花のAdeleのネタバレレビュー・内容・結末

妖花(1940年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

マネーネ・ディートリッヒとジョン・ウェインの豪華共演
格別、両者のファンではありませんが、この豪華共演にひかれて鑑賞してみました

舞台は東南アジア
類稀な美貌と歌声で各地の男性達を虜にし、彼女のせいで大乱闘が起き、その度にその地を追放され、各地を転々としているビジュー
とある行き着いた土地で海軍の兵士やブレント中尉との出会いがある、といったストーリー

まず、約1時間半の作品なのに、非常に長く感じられた
それは、ディートリッヒの魅力以外、これといった見せ場がないからか?
ストーリーも単調
1人の女を巡って、戦う男達
大乱闘のシーンは興奮というより、興醒め…

今作はディートリッヒのための作品と言っても過言ではない
始終始めから終わりまで輝いている
今作はディートリッヒの魅力を惜しみなく出し切っている
自分に最高に似合うヘアメイクと彼女のスタイルの良さを見せつけるようなファッション
彼女の美脚も垣間見ることができる
それだけでもクラクラしそうなのに酒場での歌のシーン
特に海軍の歌はわたしまで魅了されてしまった

海軍役のジョン・ウェインも新鮮だった
ジョン・ウェインというと、どうしても西部劇のイメージが強いし、今まで観てきた彼の作品ではボス役や上に立つ人の役が多かったから、海軍という組織の中で上から命令されているウェインはなかなか新鮮だった

何よりも心を鷲掴みにしたのは、ビジューとブレント中尉の出会いのシーン
ビジューは船からおりようとするが、障害物があり、なかなかおりられない
それを見たブレント中尉がビジューを持ち上げ、渡らせてあげる
あのシーンは本当に魅力的
見ているこちら側が何か見てはいけないものを見てしまったかのような妙なドキドキ感があった

ただ、本当に残念だったのが乱闘シーンとラストの2人の展開
お互いあんなにラブラブだったのに、そんなあっさり諦められるものなの?
お互い大人だし、事情が事情だから仕方がないのか?
また、当時の時代情勢や流れは詳しくないのだが、なぜ、ビジューは海軍の奥様になれないのか?職業のせい?
ラスト、医者を今にも泣きそうな潤んだ目で見つめるビジューに幸あれ、と思ってしまった
Adele

Adele