Adele

ゴッズ・クリーチャーのAdeleのネタバレレビュー・内容・結末

ゴッズ・クリーチャー(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

前もって忠告しておきます
ポール・メスカル好きだから、とか
ポール・メスカルかっこいいから
などと軽い気持ちで観ない方がよいです
多少の胸糞は覚悟して観るべき作品かと

アイルランドの寂れた漁業町もしくは村
見渡す限りの海
周辺は海と山
コンビニらしきものもなし
娯楽は町唯一のバーくらい
町全体みんなが知り合い
そんな過疎化した町に7年ぶりにオーストラリアから急に帰省したブライアンという男
ブライアンの家族で彼の帰省を喜ぶものは母親のみ
父親と姉は微妙な表情
祖父は要介護人で話はできない

この放蕩息子ブライアンの帰省が一家を村全体を狂わしていく
きっとオーストラリアでもうまくいかなかったのだろう
ブライアンのやったことは到底許されることではない
もちろん、ブライアンの母アイリーンの証言も然り
よく、母親の息子への愛は何よりも強いと聞いたことがある
自身、子供がいないのでその辺はよくわからないが周りを見ていると上記の言葉は事実なんだろうと思う
しかし、アイリーンの言動は絶対許されない
愛する息子、ましてや7年ぶりに帰省してきてくれて、おまけに諦めていた牡蠣の仕事を引き継いでくれるという
ここで手放したら次はいつ戻ってくるかわからない
そんな感じだったんだと思う
しかし、私は作中、観ていく中でこのアイリーンという母親に嫌悪感を抱いてしまった
同じ女として信じられず、吐き気すらしてしまった
後からいくら謝罪しても許されないものがある
小さい過疎化した集落
どちらの証言をしたとしても苦しんだと思う
それなら最初から正しい方を選ぶべきだったのではないか?

ラスト、サラの決断に拍手を送りたいと思う
彼女はあんな寂れた町だけれど、あの町を本当に愛していたんだと思う
本当は出たくなかったのかもしれない
しかし、サラは出て大正解
彼女はまだ若い
家庭を持っているわけでなく、子供もいない
あんな町に居続けたらブライアンの姉のような将来が待ち受けているかもしれない(決してブライアンの姉を非難しているわけでない、彼女は母親とは違い、正常な考えの持ち主で今後も素晴らしい母親になると信じている)
この町で起きた出来事は残念ながら消えないし、生きていく中でまた思い出し、辛い思いもすることだろう
しかし、せっかく母親が残してくれた思い出のある家を出る決断を下したサラの未来は明るいと信じたい

そして、残念ながら、きっと世界中でブライアンのように野放し状態の男がたくさんいるかと思うと本当にぞっとする
ああいった連中は反省することなく、また同じことを繰り返す
だから、ブライアンは因果応報であれでよかったんだと思う自分はおかしいのでしょうか?
Adele

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