このレビューはネタバレを含みます
坂本裕二の死生観が表れてるなぁって思った。
ファーストキスと似てる部分もあって、過去と現在、未来は全て繋がっていて同じ層にあるという坂本裕二思想が本作にも強く表れてるなって思った。
死者のことを「可哀想」「不幸だった」と決めつけることは生者の勝手であり傲慢でもある。可哀想、不幸だった、それは誰にも決められない。幸せを他人が決められないのと同じ。
ファーストキスは「結末は決まっている。だからこそ今をどう生きるか、その過程が大切」というメッセージがあるように個人的には思えたけれど、片思い世界は「悲しい過去はどうしても変えられない。しかし、過去をどう捉え、どう前を向いて生きるのかが大切。」という、過去にフォーカスが当たっているように思えた。
人を失ってしまった。その事実はとても悲しいこと。しかしその人生は私たちには決められないし、わからないことで燻って止まってしまうことは違う。だからこそ、忘れるのではなく、大切にしつつ、感謝をしてその人との時間を無駄にしないで生きることが大切なのかなと思った。(言語化って難しい!!!)
横浜流星と犯人の役の方の演技、杉咲花ちやんと広瀬すずちゃんの異父姉妹が怪我をしそうになっている時の表情の演技が痺れた!!