おどろきの白鳥

ドミノのおどろきの白鳥のレビュー・感想・評価

ドミノ(2023年製作の映画)
3.1
催眠術や超能力を使い、人の精神を操る、記憶を操作するってあたりで、過去に山のように類似設定作はあり。
『インセプション』『シグナル100』『ヒプノティスト-催眠』など、思い返すと意外性はなく。

何度もひっくり返し、多重構造に見えるのを狙った脚本なのが、だんだん後半に行くに従って前提を崩す方向に作用し……
雑だなぁと感じるようになっていきました。

『スパイキッズ』シリーズなどを撮ってきた、低予算でもきっちりエンタメするロバート・ロドリゲス監督だけに、シャラマンみたいな迷走もなければ、ノーランみたいに長くなることもなく、卒なくまとめたようには見えたものの。
『シン・シティ』同様に、絵面優先で、脚本の練り込みが不十分だったような。
しまいには、作り手が「実はこうだったのだ」って悦に浸っているような、後出しジャンケンを見せられていった感覚に陥りました。

もしくは、前宣伝が煽りすぎで、さりとて中身は目新しくなく、素直に楽しめなかっただけなのかもしれません。