ビックリするくらいつまらなくて半分くらい寝てしまった。
ローシャも多くの他の作家同様、残念だがらだが才能が枯渇していっている…

パウロ・ローシャ監督特集2023

ガラス張のアパレル事務所を外側から捉えたカメラが下降していくと、建物の中へ人物が入っていく光景を見出し、すぐさまその人物をトラベリングして追いかけていく。中はゆとりのある空間が広がり、奥に2階へと続く階段がある。カットが変わり2階へとカメラが移行すると、斜めに傾いた屋根が1階の広々とした空間とは対照的に人物の可動域を狭めた印象を強める。室内空間の建築設計は人物の導線に当然影響を与え、2人の男女はこの斜めった屋根が印象的な空間ですれ違い、一方は階段を降りていかざるを得ないだろうと予想した通り、すれ違う人間関係の事態は推移していき、落ち着きを払ったカメラが丁寧なワンカットで捉えていく。かと思えば、ポルトガルの海岸にカメラが持ち出されると、フィックスの安定感はいとも簡単に放り出されたかのように、アマチュア撮影のような手持ちで、人物と景色を取り込もうとしているのが中々ショッキング。