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窓ぎわのトットちゃんのhashiのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.7
黒柳徹子さんの幼少期の自叙伝を原作にしたアニメ。
原作は自分が子供の時には超ベストセラーになってたけど本好きだったにも関わらず未読でした。
あらすじをある程度見てから見ました。
徹子さんことトットちゃんは自由奔放の問題児で1年生で小学校を変わるように言われてトモエ学園にやってきます。そこで同じように多種多様な友達や大人達と出会い伸びやかに成長していく話。
あくまで自叙伝で起承転結のある話ではないのでちょっと取り止めもない感はあったけど、前半は画面そこかしこに移動しまくりで行動も予想できないトットちゃんの自由奔放さがアニメの動きも加わって楽しいです。
黒柳さんの家庭も比較的裕福だったみたいのでそういった当時の生活を映像で見るのも楽しかった。
トモエ学園にやってきてからは他の友人達も自由で子供らしさが嫌味じゃなく表現できてて上手い演出だなと思った。
今でも画期的な学校ですがこれが第二次世界大戦前に運営していたのが本当に驚きです。
先見的な校長先生や他の先生達の努力はいかほどだったか推し量れない。
脈略もなく話が変わるのは子供にはよくあるけどそれを全部残さず聞いてあげれる大人はすごいなと思った。
原作未読なので髙橋君がどんな障害があったのか分からないのですが先生が安易に発言した内容に対して校長先生が怒るシーン等先生方も悩みながら運営されていたのが垣間見えます。
後半は小学校3年生の時に開戦し戦争の影が忍び寄っていくます。
生活の激変に加えトットちゃんの人生に大きく影響を与えたであろう衝撃的な出来事も起こり、疎開して東京を離れる時にはトットちゃんはすっかり大人になってしまいます。
歳をとったこともあるけど前半を見てるだけあって否応無しに大人にならざるえなかったその姿に悲しさも感じた。
終盤、暗闇に赤く光る校長先生の目の情熱の強さが印象的に残った。

ちょっと最近のポリコレや児童虐待的な部分で引っかかりそうだなと思ったのは生徒達が男女とも分け隔てなく裸でプールの授業していた所。
これは当時でも異色だったのか当時は緩かったのかは知識不足で判別つかなかった。
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