さよこ

窓ぎわのトットちゃんのさよこのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.3
【自分の感受性の低さにダメージ受けた…🤦】
SNSで話題だったので勢いで鑑賞。

🎀全体の感想
男性キャラクターのリップとチークとまつげカールが気になって世界観に没入できなかった…なんでこんなキラキラな絵柄にしたんだろうか。戦争が始まって質素な生活になったらキラキラが抜けて素朴な顔になるのかと思ったら、戦争中もずっとキラキラだった。最近の絵柄に自分がついていけてないだけなのかな…

🎀空想の世界
トットちゃんの空想の世界や夢物語のときには、キャラデザが変わったり、絵のタッチが変わるのがとても良かった。動物たちがたくさん出てくる電車のシーンが好き。

🎀立地
自由が丘〜二子玉川まで走る大井町線が劇中に出てきてびっくりした。この映画を観たのも二子玉川だし、数年前まで自分自身が自由が丘まで徒歩圏内のところに住んでいたので思い入れのある場所。当然ながら今と全然違うの街並みがなんだか感慨深かった。そしてトモエ学園に通う子どもたちは都内でも富裕層の部類に入るんだろうなと思えるシーンがあって、この地域に住む人たちみんながトットちゃんの暮らしぶりではないことを表しているのも良かった。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🎀トットちゃん
トモエ学園は個性の強い子どもたちには相性が良いも思う。けど、手足が不自由なクラスメイトに対するトットちゃんの行動には衝撃だったし、大人が近くにいないことで自由と危険が背中合わせの状態はハラハラしっぱなしだった。おおらかな時代だったよかもしれないけど、クラスメイトは一歩間違えば命の危険もあったし、トットちゃんが一般的な学校で問題児扱いされてしまうのも分かる。母親の苦労も偲ばれるのでトットちゃんがトモエ学園に出会えて本当に良かった。

🎀昭和初期
小学校1年生で全裸でプールはちょっと…昭和初期の描写だと分かっていてもドン引きしてる自分がいた。小1のときを思い出してもやっぱり無理だなぁ…。父娘でのお風呂シーンもあるし、もしも海外で上映することになったらある程度シーンを削除しないと厳しいのではと思った。

🎀リベラルな両親
母親はお洒落で優しく、父親もまた気高さを持つ人だった。戦時中にあった父親への某依頼を断れる勇気は凄い。そして夫の決断を責めない妻。とても良いご両親。どことなく富裕層ならではの心の余裕さえ思った。綺麗な世界で生きてきた人たちな気がする。

🎀その他、色々
・戦時中でもカツレツやカレーの横文字はok
・戦時中でも教会はある
・洋風の建物がお洒落、壁紙かわいい
・年齢バラバラかと思ったけどたぶん未熟児なだけ
・夜中に電車くるって聞いてたけど明け方…?
・昭和初期の家電製品かわいい🍞
・滝沢カレンが声優やってたの???上手だった!
・杏、小栗旬、別所哲也など声優陣が豪華
・運動会のシーンはちょっと感動しちゃった

【余談】
トモエ学園のことを調べていたら、トモエ学園は日本で初めてリトミック(音楽を通じた情操教育みたいなもの)を取り入れた学校で、校長である小林先生は幼児教育の研究者だった。校長先生の子どもたちへの接し方があまりに浮世離れしていて、こんな人格者いる??と訝しがりながら観ていたけど、経歴を知って納得だった。ちなみに黒柳徹子の他に、美輪明宏も教え子らしい。個性を伸ばす天才…!

もう少し戦争の描写があると思っていたけど、そこまで直接的な表現はなく、この作品で戦争の怖さを感じ取れる感受性が自分には足りないなと思いました🤦
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