K

窓ぎわのトットちゃんのKのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
3.7
原作は大昔におそらく既読。その頃は本当の意味で内容を理解していなかったと思う。ほぼ内容を忘れている状態で視聴。実話ベースと言うよりはノンフィクションと言った方がしっくり来る。どのキャラクターも目の周り・頬・唇が赤め。切符。ちんどん屋。電車教室。校長先生の懐の広さがすごい。犬のロッキー。海の物と山の物。お財布。「たっくさん探したから」。肌掛けと寝巻き。プール。木登り。「いらっしゃいませ」「おじゃまします」。ひよこ。リトリック。しっぽ。運動会。相撲。仕掛け絵本。雨。アンクルトムズケビン。この辺りの経験も後のご本人の奉仕活動に繋がっているのだろうか。明るさを持ち合わせながら、胸の痛むエピソードも複数並行する。トットちゃんが街を駆け抜ける姿と、戦争の侵食を同時に見せる一連のシーンが印象的。説明なしに伝わる表現力の高さ。アニメだからこそできることを活かしているという点で同時代設定の『この世界の片隅に』を思い出す。こちらもひとつの片隅。「いい子ね」。
K

K