・ジャンル
オカルトホラー/サスペンス
・あらすじ
両親の死から7年後
13歳となったダミアンは父ロバートの弟リチャードの元に引き取られ、従兄弟にあたるマークと実の兄弟の様に仲良く暮らしていた
2人は共に軍の幼年学校に通っていたがそれをリチャードの伯母マリオンは良く思っていなかった
ロバートがダミアンを殺そうとして死んだ事から何か裏があるのではないかと彼を怪しんでいたのだ
しかし間も無く彼女は突如として死亡
その後もリチャードの元へ警告に現れた記者ジョーン、リチャードが会長を務める企業の社長ビルと不審死が相次いでいく
そしてとうとうダミアン自身も自分の正体を知る事となり…
・感想
悪魔の子、ダミアンの引き起こす災厄を描いた超有名シリーズ2作目
今作では13歳となった彼が正体を自覚し覚醒に至るまでが描かれている
前作も個人的には悪魔を題材としたオカルトホラーあるあるなキリスト教を絶対視した内容に若干モヤモヤしたり、時代もあって少々演出が派手過ぎる死の描写や調査パートのこじつけ感など微妙な所は多々あった
それでも壮大で荘厳な世界観もあって重厚感のある邪悪さが感じ取れたが今作は後半に入るまでそこが大分薄まっていた印象
またソーン産業や軍の幼年学校など様々な要素が同時進行で動いていく様に割かれた尺が長めでダミアンが悪魔の子と自覚した前後の掘り下げも甘く、彼を引き取ったリチャードが真実を確信するまでが遅いのでより話が地味になってしまっていた印象
加えて死の描写も凡庸なホラーのソレに成り果てていて前作の様なインパクトに欠けていた
良かった所は幼少期のダミアンではおおよそ不可能だったカリスマ性を纏った13歳の彼の佇まい
能力で直接手を下す場面もそれ自体は普通でありながらサイコパス的な彼の魅力が滲み出る表情の迫力で恐怖性が増幅されていた様に感じた
また至る所に彼の仲間がいる絶望感も悪くないし仲間であっても容赦ない冷酷さも良い
特に印象的だったのは従兄弟マークを殺すシーン
ダミアンの狂気を象徴する振る舞いとまだ幼さが残る芝居が覚醒間近らしい不安定さで今作の表現する物をとりわけ濃密に描けていたと思う
まだ2作目なので今後どうなっていくのかは何とも言えない
ただ個人的には邪悪な世界観に長けた監督にリメイクされたらよりホラーとして魅力的になるのでは、という気がする
時代に対して題材が少々早過ぎた感じというか…
まぁそのへんは1作目の前日譚を描いた最新作に期待という事で