このレビューはネタバレを含みます
オリジナルを知らないから比べようもないけど、4Kっぽさはあんまり感じなかった。
でも、そんなの関係なく劇場で観られてよかった。
小樓が世間にのまれどんどん俗的になってゆく様と、菊仙の心の移り変わりにすこ〜しだけ違和感があった。どうやらこの2人は原作と性格が異なるらしいので、そのせいか?
でも、かえって人間臭くてよかったのかも。狙いであれば、さすがって感じだし、狙ってなかったなら映画のマジックだ。
中国激動の50年をストーリーに合わせて描ききっていたのに脱帽。教科書や授業では何も引っかからなかったのに(そもそも近現代史はザックリすぎる)、歴史の流れがしっかりと理解できた。こんなにいろいろ描いてて、中国で上映できたのか、制作者が追放とかにならなかったのか心配になった。
レスリー・チャンの顔は好みでもなんでもないのだけど、作中では所作から表情からとにかく美しくて、演技は「すごい」を通り越して神々しかった。
レスリー・チャンがこの作品と出会わなければ、あんなに早くこの世を去ることもなかったのではとさえ思えた。
原作があるようなので読みたい。
特典もりもりのBlu-rayも出してください!
正直、戸田さんの字幕はときどき信用できないところがあるので、中国語が堪能な字幕翻訳者さんがいつか字幕を作り直してくれるとさらにうれしい…。中国語監修者の名前がないところが気になってしまう。
(この作品を観た日は、そのあとずっと頭が痛かった。熱中症かなと思ったけど、たぶんエネルギーにあてられたんだと思う)