矢野竜子

走れない人の走り方の矢野竜子のレビュー・感想・評価

走れない人の走り方(2023年製作の映画)
4.2
映画の外側から内側へ、
さらにその映画内映画の監督を通して
映画内映画の外側から内側へ強引なまでに
虚構の多層性迷宮に誘われる怪作。
内側と外側のドラマ性が反転したり
突然別の虚構が始まったり
実際の監督が本編内にいきなり
その姿を表したり全く予断を許さない。
そしてなによりそれらを軽々超越する
圧倒的リアリズムの
カメラ前を自由に闊歩するネコチャン!!!!
内側も外側も突き抜け
嘘も本当も飲み込んで映画は走り出す。
個人的には現状今年一のダークホース。