娘が行方不明になった夫婦の話であると同時に、それを扱うテレビ局の姿勢の話でもある。そこにネットが絡むことで現代的な物語になっている。
主人公である沙織里の情緒の不安定さに、見ているこちら側も揺さぶられ落ち着かない心持ちになる。子供が失踪したらこうなるのも仕方がないと思わせるリアリティがあった。
その激しさのコントラストとして、温度差のある夫の存在も良かった。
沙織里の弟も、ボタンを掛け違えていくようなチグハグさで物語に起伏を与えていく。
とにかく終始不安な気持ちにさせるため、勘弁してくれ、早く決着がついてくれと願いながら観ていた。
