のわーる

ミッシングののわーるのレビュー・感想・評価

ミッシング(2024年製作の映画)
3.3
大切なものを失うと人は壊れてしまうことがある。娘を失った沙織里の狂気的な行動が痛々しく、見ているのがとても辛かった。でもその必死な姿からは目を逸らすことができなかった。

周囲の人間も苦悩している。沙緒里と同じ苦しみを抱えた上に妻も狂ってしまった夫、沙緒里に責められ続ける訳ありの弟、助けようとしたことが全て裏目に出てしまう記者…悲劇が連鎖し、さらに状況が悪化してゆく。

この世界に満ちた悪意や無関心に絶望する。それでも僅かな善意が救いとなり、生きる希望になる。嵐の合間に虹を見たときのように。

石原さとみの演技に圧倒されっぱなしだった。笑い顔も素晴らしいけど、泣き顔にいつもやられてしまう。
中村倫也と青木崇高の演技にもしびれた。
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